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5点の衣類は「ねつ造された証拠」だった!
 5点の衣類は、裁判所が袴田さん犯行着衣であるとしたもので、有罪判決の決め手となった証拠でした。ところが、それが実は何者かが袴田さんを有罪にするためにねつ造した証拠であることが次第に明らかになってきました。

 5点の衣類が発見されたのは、事件から1年2ヶ月も経過した後であり、しかも衣類が入っていた醸造用味噌タンクは使用され味噌が新たに仕込まれてもいました。それでも裁判所が犯行着衣であると認定したのは、衣類に血液が付着し、発見された場所も事件現場の近くだからということなどによるものでした。しかし、そんなことだけで犯行着衣であると断定できるでしょか。そもそも、いつか必ず見つかることになる味噌タンクの中に、真犯人が犯行着衣を隠すなどということがありうるのでしょうか・・・

 5点の衣類には、証拠ねつ造をうかがわせる部分、袴田さんのものとは考えられない部分が多数あります。
1.裁判所は、事件直後に袴田さんが味噌タンクの中に隠したと認定しましたが、弁護団と支援団体の実験では、事件直後のタンク内の約80kgの味噌では、タンクの大きさ(底が2メートル四方で、高さ1.6メートルくらい)に比して、味噌の量が少ないため、とても衣類を隠すことができないことが明らかになっています。
2.袴田さんは緑色ブリーフを一枚だけ持っており、5点の衣類の中にも緑色ブリーフが入っていました。ところが、袴田さんの緑色ブリーフは、事件後袴田さんのお兄さんが保管していたのです。裁判所は、お兄さんが嘘をついていると決めつけましたが、5点の衣類の中のブリーフの方がねつ造だと考えられます。
3.袴田さんは、5点の衣類のズボンをはくことができませんでした。小さすぎて太ももが入らないのです。(写真参照)味噌漬けによって生地がほとんど縮んでいないことも明らかにされています。はけないズボンは袴田さんのものではないはずです。
4.5点の衣類の半袖シャツなどの右袖上部の穴や血痕は、袴田さんが犯行時にこれらを着て右腕上部に負傷したときのものとされました。しかし、袴田さんは、消火活動の際に右腕上部に負傷しており、そのとき来ていたパジャマの右袖上部にはカギ裂きが残っています(裁判所は、その損傷は袴田さんが偽装工作をしたとしています)。
 弁護団は、即時抗告後、5点の衣類に関して澤渡第一鑑定、澤渡第二鑑定、間壁鑑定を提出しました。澤渡第一鑑定は、衣類の上から刃物などで受傷した場合、体の受傷部位、衣類の損傷部分、血痕の付着箇所の位置関係には一定の「法則」があることを実験によって明らかにした上で、袴田さんの右腕の傷と半袖シャツなどの右袖上部の穴や付着血痕は、その法則に反していることから、それらは全く別の機会にできたものと鑑定したものです。澤渡第二鑑定は、ステテコの血痕は、ズボンの裏生地の血痕よりも鮮明かつ広範囲であることから、ズボンから浸透したものではないとしたものです。間壁鑑定は、ズボンの生地の糸密度と糸数から計算して、もともとのサイズが袴田さんに適合するものより2サイズも小さいものであるとしたもので、いずれの鑑定結果も、これらの衣類が、袴田さんの犯行着衣であるかのように偽装されたねつ造証拠であることを、はっきりと示しています。
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